じ-のこ(▽ 地の粉)

下地の粉の一種。漆の下地は様々な土と漆を混ぜたものを篦で付ける、もしくは漆を塗った上から蒔き付ける方法で器に施す。地の粉、下地の粉の中でも粗いものを言う。もっともメジャーなものは、京都山科で採れる山科地の粉。黄色くていわゆる砂利という感じ。どうやら1,000年以上この下地は変わっていない模様。近年は輪島で採れる輪島地の粉もよく使われる。輪島地の粉は黒い。粉なら何でも良いわけではなく、漆の乾きを邪魔しないものでなければいけないので、意外とバラエティーが少ない。他に中尊寺金色堂に使われれる中尊寺寺の粉や琉球漆器に使われるクチャやニービと呼ばれるものも存在する。