2013年5月12日(日)教室:乾漆・金継ぎ

みなさまこんにちは。本日のめじろ会報告です。

本日は乾漆からご覧ください。

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こちらの花弁のような器は下地の工程です。
うるしの下地にはいろいろな種類があります。
今回使っているのは京都山科で採れる山科地の粉。
黄色みの強いじゃりじゃりした粉です。
粗い物から細かいものまで篩い分けて使うと使いやすいです。

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こちらは丸いお皿を型にした乾漆。
奇麗に型から外れたので今日は目擦です。
目擦(めすり)は下地を擦り込むように付けて、
麻布の目を埋める作業のこと。
これをちゃんとしていないと仕上がってから布目が凸凹に見える
「ヤセ」というものが出てしまいますので、しっかりと。

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こちらは今日から乾漆スタート。まずは貼込みです。
夏も近づくこの季節はうるしがどんどん固まってしまうので
スピード勝負です。いい運動になりました。

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そして金継のニューフェイスです。輪花の碗と白磁のお皿。
どちらも美しいうつわですが縁が欠けてしまっています。
普通ならがっかり、の怪我が金継を知っていると
わくわくに変わってしまうから不思議です。
どちらも金継が映えそうな「良い」傷ですね。

蒔絵も見てみましょう。

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前回粉固めを行ったので、今日は塗込みです。

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薄く透漆で蒔絵をコーティングするイメージです。
うるしの色がかさなると蒔絵はより美しく輝きます。

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近くに寄るとこんな感じ。なんだか美味しそうですね。

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3Dプリントしたこちらの器も着々と仕上げへ。
上塗りをしましたが…はたして奇麗に塗れたか、来週確認です。

今日のおやつは、和歌山の和歌浦煎餅でした。