2013年4月7日(日)教室:蒔絵

春の嵐も何のその。
めじろ会は今日も快晴です。
新年度で気持ちもあらたにうるしに勤しむこととしましょう。

まずはお猪口です。
このお猪口、本日ついに蒔絵(まきえ)を施します。
工程を順を追って見ていきましょう。

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前回までに漆を3回塗り重ねた内側を、まずは炭で研いでいきます。
漆は耐水ペーパーなどでも研ぐことはできますが、
漆専用の研ぎ炭で研ぐことでより平らな面を作ることができます。
ちょっと難しいですが、内側の曲面に炭の形を
うまく調整しながら丁寧に研いでいきましょう。

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研ぎ終わったら、次は「地塗り」の工程。
蒔絵筆を使って透漆をうすーく塗ります。

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厚く塗りすぎてしまったら雁皮紙(がんぴし)などで
軽く押さえて、余分な漆を取って塗り厚を調節します。

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地塗り完了。

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でました。粉筒(ふんづつ)です、金粉です。

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今回は純金平目粉の3号を使います。

粉筒の使い方講座。
こちらの道具、粉筒と言います。なんと鶴の羽でできています。
こういう道具も一つ一つ自分で作らなければいけないので
蒔絵師の道は険しいです。使い方は以下の通りです。

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人差し指と親指でしっかりと粉筒を固定します。
力みすぎてつぶさないよう、注意してください。

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粉筒の先端がぶれないように気をつけながら、薬指を使って
「カチ、カチ」とはじくように粉筒を振動させます。これが難しい。

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中指でもいいです。

ではやってみましょう。

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粉筒の後ろ側から金粉を入れて。

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余分な金粉は払い落としておきます。

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狙った場所に金粉が落とせるようになるまで練習です。

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ぱらぱら…。

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うん、いい感じ。

さあ本番です!

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うまく周囲が暈せるでしょうか…。

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うまい!

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完成です!

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初めての蒔絵でここまでできるとは脱帽です。
これは将来が楽しみです。

さてお待たせ致しました。今日のおやつです。

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今日のおやつは、うさぎやの「どらやき」。これはうまい!
しっとりとした生地とふわふわ小豆の粒あんがたまりません。
見た目の美しさも100点。ドラえもんと思わず握手したくなる様な、
感動的などら焼きとの出会いになりました。