2013年3月24日(日)教室:粉蒔き

桜満開です。
雨の予報もどこへやら。
時々日差しも覗きつつ今年度最後のめじろ会となりました。

思えば昨年4月に始まっためじろ会。第1回は桜満開の日でした。
この1年、みなさまの支えのお陰で楽しい教室が続けられました。
心より御礼申し上げます。

さて、そんな今日のめじろ会では、
ついにこちらのコップが粉蒔(ふんま)きです。

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この味わい深いコップに空いてしまった穴が
みるみる金で塞がれてゆきます。

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中から見るとこんな感じです。

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さらにもうひとつ、粉蒔きの工程に入る器を見ていきましょう。
金粉を蒔く前に漆を塗る工程を「地塗り」と言います。
地塗りに使うのは弁柄(べんがら)を混ぜた漆「絵漆(えうるし)」。
これを如何に薄く均一に塗ることができるかが勝負の分かれ目です。

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地塗りが奇麗にできたらそこに金粉を蒔いていきます。
今回使った金粉は焼丸の一号粉。金継には
消粉(けしふん)という金箔を粉にしたものが使われることもありますが、
一号粉は消粉に比べて粒が大きく摩耗しにくい。
実用に適した金粉と言えます。いよいよ教室に通う全員の
金継ぎの完成が見えてきました。皆の作品が揃ったら…お楽しみです☆

さて、今日のおやつは。

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桜満開と言えばみたらしですね。教室の前にも立派な桜があります。
今日はちょっと寒かったので、暖かい部屋で
お茶を淹れ、ぬくぬく花見だんごと相成りました。
一年間の思い出とともにあらたに始まる一年にわくわくどきどき。
新年度もめじろ会をどうぞよろしくお願い致します。

<おまけ>

つばき

ところでみなさん、今年は妙に
椿が目につく、なんて思ったことはありませんか?
今年は例年にも増して椿がうつくしいように思います。
写真は実家のヤブツバキですが光に透けるほど薄い花弁が見事です。

この椿、聞く所によると現代漆芸の祖といわれる
松田権六さんのお庭からいただいたものだとか。
椿は咲きかけのググッと膨らんだ姿が魅力です。
満開の桜に目がいきがちなこの季節ですが、
ぜひ明日は椿の花にも目を留めてみてください。
きっと心が華やかになりますよ。